最強の人工知能を先に作った開発者が世界を制覇する?

最強の人工知能を先に作った開発者が世界を制覇する?
2018年8月7日 voicelife

AI時代全盛とも言われてる現代。人工知能については様々な議論が交わされていますが、果たして人工知能はどのような経緯をたどり、どこに行き着くのか?
この点について、ビジネス視点で語ってみようと思います。

強い人工知能の開発者が富を独占するかもしれない

人工知能に開発には、日本ではトヨタ自動車やソフトバンクなど、海外ではアマゾンやFacebook、Google、アリババや百度など、メガ企業が様々な研究や開発をしていますが、この企業のうち、一番最初に人工知能を完成させた企業ないし人物が「富」を独占する可能性が懸念されます。

世界中では、特化型AIと、汎用人工知能という2タイプの研究がなされています。そのうち、汎用人工知能は、自分自身でモジュールを自動的に組み合わせて設計を変え、自身で状況に応じて問題に対して仮説を立て、検証し、確認する作業を行う人工知能を指しています。これが今人々が妄想している人工知能が養ってくれる世界の中心にいる存在です。この人工知能は、一人でに進化をするので、一度完成されれば、あとは指数関数的にデータをかき集め、進化し、さらに人間の人智の及ばないAIが誕生します。

ここで重要なのは、ある企業が汎用人工知能を開発した場合、開発者に有利な設定を行ってしまったケースでは、有利な設定を与えられた人物以外は全て不利な状況に立たされます。また、最初に汎用人工知能を完成させたら、そのAIはどんどん進化していくので、2番手で開発に取り組んだ企業は先に開発されたAIには追いつくことが出来ない、という状況になるとも言われています。

これが、結果的に一番最初にAIを完成させた企業ないし人物が多くの利益を独占する可能性があるということです。

対策するには、人工知能で対抗するしかない

仮に上記のように自分自身で学習してなんでもこなす汎用人工知能が誕生した場合、もう他の人類は対抗できないのか、というとそうとも限らないようです。
例えば2番手で開発した企業が、最初のAIに対抗する手立てをプログラムした場合、AI同士で相手の様子を伺い、牽制する状態が生まれる、とも予測されています。
今の核みたいなものですね。流石にAIとはいえ、相手のデータや手の内がわからない以上、手出しできず、どう対抗すべきか攻めあぐねるということです。

このような利益独占的な状況を生み出さないために、アシロマの人工知能23原則を忘れず、
誰かがリーダーシップをとって、世界を倫理的にもリードできるような、競争主義ではない社会やビジョンを持って、AI開発、AIとの共存に取り組むべきだと思います。